Sun of the City (Santa Monica)

2024

ロサンゼルス、アメリカ

《Sun of the City》は、都市空間にある既存の構造物を利用して、実際に機能する日時計をつくるプロジェクトである。その6作目となる本作は、ロサンゼルスのサンタモニカにあるアーティスト・イン・レジデンス 18th Street Arts Centerで制作された。

建物の南東向きの外壁に取り付けられた駐車場用の照明器具が日時計の針(グノモン)となる。建物の壁と照明の大きさや角度、距離を計測し、それらのデータと緯度・経度の情報を照らし合わせて、壁面に描く羅針盤を作成した。照明は経年劣化のため傾いていたが、その状態をそのまま取り込み、傾いた針として設計している。今後地震などで傾きが変化すれば文字盤は正しく機能しなくなる。外壁はおよそ10年ごとに塗り直されると聞いており、直近で改修が行われたばかりであることから、当面の間は作品はこのまま残る見込みである。

制作のためにレンタルした高所作業車を使って、18th Street Arts Center内にあるアボガドの木に実っていたアボカドを収穫し、オープニングセレモニーの際に来訪者に配布した。

壁の大きさ:約500 x 700cm
協力:18th Street Arts Center, トーキョーアーツアンドスペース, サム・フランシス財団