《Sun of the City》は、都市空間にある既存の構造物を利用して、実際に機能する日時計をつくるプロジェクトである。
5度目となる《Sun of the City》は、福島県双葉郡葛尾村で行なわれた。
葛尾村では、「百石の家」で使われていた古材と村の人々から提供された品々を用いて、40個の小さな日時計を制作し、それらを円形に配置した。「百石の家」は、葛尾村の帰還困難区域の一部が解除された後、多くの人々によって惜しまれながら2016年に解体された屋敷であり、放射線の影響を受けなかった建物内部の建材が残されていた。日時計は葛尾村の緯度と経度に合わせて制作されており、期間限定で葛尾村の屋外に設置された。山々、家、電線、見えない放射線、記憶、日時計がつくる風景は、自然と人間の生活、私たちのアイデンティティと場所との関係について問いを投げかけた。
大きさ:500 x 500 x 130cm
素材:百石の家の古材、葛尾村の方々から提供いただいたもの
依頼:Katsurao AIR (Katsurao Collective)
製作協力:木村充伯、林敬庸、仲子俊祐