Le temps d'un chantier

2012

工事現場内インスタレーション

「Le temp d'un chantier」(工事現場の時間)はフランス・ディジョンの工事現場で行なわれた一時的でサイト・スペシフィックなインスタレーションである。

2月の朝9時、工事現場内の全ての水たまりは、それぞれの形を保ったまま凍っていた。私は氷の表面に、その場所で拾い集めた瓦礫をひとつひとつ滑らせていく。徐々に太陽が昇り、ゆっくりと氷が溶け始めた。そしてやがて氷は水となり、瓦礫は地面に着地した。

私は何も持ち込まず、そこにあるものを利用し、ひとつの行為(もしくはパフォーマンス)を行なった。水たまりと瓦礫の関係性で遊ぶことで、風景の中に存在しているけれど見えていなかったものが可視化された。