Carrefour

2013

写真

「Carrefour」(交差する場所)と名付けられたこのプロジェクトは、フランス・ディジョンの非正規のゴミ捨て場で撮影したセルフ・ポートレイトの写真のシリーズである。この場所には、ありとあらゆるもの、とりわけ洋服が捨てられていた。私はこの場所に通い、自分に合うサイズの洋服を選び、それらの洋服に着替えて写真を撮った。


私にとって洋服は人体を象徴しているものである。そして捨てられた多数の洋服は、匿名性や人間の身体の不在を象徴している。つまりここでは、これらの洋服を着るということは、私自身の体を出現させるのではなく、これらの洋服の持ち主の不在を表している。28の異なる「私」がいるが、それぞれにおいて私は誰かの身代わりであるにすぎない。


私は「着替える」という行為によってこの場所への介入を試みている。自分の洋服から捨てられている洋服への着替えを繰り返す中で、私は私自身ではなく別の誰かであるという感覚を持った。それは、自身のアーティストのアイデンティティを誰かと共有しているという感覚だった。


私がこのプロジェクトを「Carrefour」(交差する場所)と呼ぶのは、この場所が多くの無名の人々の物語の交差する場所だからである。